写真の写し方入門     
 


デジタル写真道場へようこそ

「デジタル写真講座」    写真の写し方入門  

   写真がうまくなる撮り方の3つのポイントがある。

ポイント1 リラックスしながら、興味のある写したいものを見つけよう。
ポイント2 一歩前に出て、ファインダーを覗き、写したい被写体とそれを
      補助する被写体2つに絞る。その続きを連想できるぎりぎりの範囲まで
      クローズアップして、次に光線の当たり方をうまく使って、絞りを決めて撮る。
ポイント3 ファインダーの四隅の構図をしっかり観て、さらに対角線上の点に
      主役と脇役のポイントを決める。
ポイント4 両脇を締めてシャッターを押しても写真がぶれないように力を抜いて固定する。
      ベストショットと思う手前でシャッターを切る。
ポイント5 現像するのと同じようにレタッチソフトを使いこなそう。
     
    
  奇跡を起こす写真術
 I 技術の磨き方

  1.  自分のテーマ(好きなもの、興味のあるもの)を定めて被写体を探しに行こう。核心に
    触れることができるかもしれない。
  2.  シャッターボタンをゆっくり半押しして、被写体にピントを合わせる
  3.  人物の後ろの姿ではなくて、前側の目、鼻、口などがある顔の表情を写す。
  4.  写すとき、写真をブレない様にするため、両脇を締めて、
     カメラが下に移動しないように固定する。
  5.  次の一瞬の手前でボタンを押して、タイミングを合わせる。
  6.  うまく写っているかどうか直後にその場でファインダーや液晶モニターで撮った写真を
    確認し、撮り直しも出来る。
  7.  顔などにうまく光が当たっているか一部分が影になっていないかどうかを確認する。
  8.  背景は出来る限り暗くシンプルな方がよい。
  9.  客観描写だけでなくて、自分の感じたことを込めて撮った1枚の写真から物語が
    連想できるように写す。
 10.  前や後ろ、横を向いて、積極的に写す。
 12.  自分に合ったデジカメを選ぶ。
    デジカメは、光の強弱の白黒から3原色の色合いを自動合成するから、
    好きな色合いのメーカーを選ぶ。色が濁るようなメーカーは買わない方がよい。
    レンズも大変重要でメーカーによりいろいろと個性や癖がある。
 13.  被写体に向かってあと一歩踏み込んで写す。
 14.  人物写真は光の当たり方、顔の表情、自然なポーズや体の線の構図や両手のバランスを     大切にする。
 15.  視点を変える(例:上、下、底、真ん中、横、360度、ななめ、
    飛行機等から写す)。
 16.  力強く、感動するような説得力のあるものを写す。
 17.  デジカメやスマホを絶えず携帯しておくと、必ずシャッター・チャンスに恵まれる。
 18.  Face BookやInstagramで 海外の人々の写真を見よう。
   「井の中の蛙、大海を知らず」にならないようにする。
     

  次に、太陽の光やフラッシュなどの光の当て方について説明します。
 U 光の当て方

  1. 光
    人間の心理に影響を与えます。
  2. 逆光
    天使のように美しく見え、顔が柔らかくなり、若々しく見えます。また、
    背景から切り離します。代表的なものは有名なレンブラント・ライティングと
    いうのがある。
  3. 下から光
    不気味であり、ホラーになります。
  4. 横からの光
    顔が分断されて、不安定や、心が欠けていたり、
    ついているように見えます。
  5. 真正面
    ぼやけます。
  6. 上からの光
    顔が若く見えます。
  7. 光の量
    ハイキー照明と、ローキー照明があります。
  8. 昼の光
    一般的には歓迎されません。
  9. 朝日が昇る直前
    間接光です。
 10. 日が沈んでからの25分間
    ゴールデンタイムです。

 光の当て方については、NHKのハリウッド白熱教室で講演をされたDr.Drew Casper (アメリカ西海岸の名門である南カリフォルニア大学(USC)映画芸術学部)に参照しています。
主に人物に光を当てることを想定して語っておられます。
USCのキャンパスには、「ジョージ・ルーカス・ビルディング」、「スピルバーグ・ビルディング」、 「ロバート・ゼメキス・センター」など、この大学で学んだ巨匠たちの寄付で作られた校舎が立ち並んでいます。
ドリュー・キャスパー教授は、戦後のハリウッド映画を専門とする映画評論家でもあります。 中でもヒッチコックについてはアメリカを代表する研究者として著名であります。

   初心者が創作アート写真を目指す方法を説明します。
 V 芸術写真
    創作アート写真は、違いを表現するものであって、決して物まねであってはいけない。
    自分の感動を上手く写真に取り入れるのである。
    つまり、アートは答えが同じでなければならない数学になってはいけないのである。

  1.  写したいもの(主題)を明確にする。
    (例:人物、動物、家族、友達、野鳥、休暇、バースデー 、
    結婚式、花火、風景、旅行、壁の汚れ、光と影、自然、生物等)
  2.  主題(いいたいこと)をどのように写すか、構想を練る。連想させる。
  3.  目で写さずに、無心・直感で写す。
  4.  核心にふれる眼で写すこと。
  5.  感動を素直に表現して写す。
  6.  常識になっている事柄を写してみても、普通だからつまらない。加工してもよい。
  7.  光があたっているところに美がある。
  8.  簡潔な写真はわかりやすい。限りなくシンプルに撮る。
  9.  写真全体とその中の部分のバランスをうまく構成する。
 10.  リズムにのって写す。呼吸のリズム、地球のリズムや宇宙のリズムが同じになると     1/Fのゆらぎを感じる。
 11.  アドリブで写す。
 12.  失敗を恐れず、誰もが写していないものに挑戦する等々

 

   さらに、写真の目的例を説明します。
 W 諸々目的

  1.  写真は時代に拘束されるから、それを生かす。
  2.  自由、遊び心が大事であって、制約してはいけない。
  3.  百聞は一見にしかず。
  4.  「美は、真に向かう霊妙な道しるべである」
     (カンディンスキー)。
  5.  1枚の写真でいいつくす努力をする。無理なら組み写真にするとよい。
  6.  主題を真ん中に置くのを避ける。黄金比を意識する。
  7.  アート、ユーモア、報道、趣味、そして記録などの分野で
    主に創作写真」を目指して撮る。
  8.  本体を直接に写さずに、人間の表情や動作だけで、
     本体を想像させる。比ゆ的に植物で表現できる。
  9.  被写体を写すときには、対象と一体になって写す。
 10.  写すもの(被写体)と格闘する。
 11.  自分が納得する写真を撮る。だれにでもわかるからである。
 12.  自分の表現(自分のこころ)を発見する。
 13.  日本人の感性、日本の空間の美等々

   ほんものの写真家になるには、個性を生かして人との違いを表現するために、自分の視点や独創性を一生かけて磨き上げ、展開し続けていくことである。 写真のルールやエチケットも学んで、それにそって写真を撮ろう。                                  教育推進事業部


「一口メモ」    Photographyの意味  

  Photographyは、日本語で写真とか、写真撮影と訳されますが、 Photographyのギリシャ語の語源は Photo(light光)とgraphy(wrighting書く)です。 つまり、"wrighting with light"(光で書く)という意味です。
カメラマンは本来、"光を利用して写す人"なのである。
”カメラマンは光をつかって、画像に主題(いいたいごと)を書き加えて写す。 鑑賞者は本来その画像を観て、その内容と同時に光の当たり方に注目するのである。”

          飛天春風の写真観          令和2年4月13日
 
写真の始まりは、
1826年フランスのニエプス兄弟がカメラ・オブスキュラ(ピンホールカメラ)を改良して8時間かけて1枚の写真を撮影されたといわれています。
1888年(明治21年)、米国コダック社の創始者であるジョージ・イーストマン(G. Eastman) がセルロイドの支持体に写真乳剤を塗布した写真フィルムを発売しました。
1935年、カラーフィルムが発売されました。
1990年(平成2年)、世界初のデジタルカメラはDycam社が「Dycam Model 1」を発売しました。
これにより写真の世界もデジタル時代が到来したのです。

「芸術とは真理の生成である」といわれています。

”真理”というのは 「主観と客観との相互転換」にあります。

先ず、写真は客観的なものであると考えます。
というのは、写真が出来上がるもの自体は被写体(写したい事物等)に対する”虚像”、”影”、又は”複製(コピー)”であるからです。
写真の本質は”時間や空間そして事物の再現”といわれています。
また、”Photography”(写真)の本来の意味は、"光を利用して書くこと"を意味します。 ですから、光と彩を大切にしていきます。 光は希望です。光の7色は”光の生命”が宿っているからです。
ただそれだけでは芸術にはなりえないと考えます。

写真を芸術に高めるためには、客観性だけではなくて個人の主観性が必要です。

個人の”世界観”は、客観的に存在するものではなくて、主観的なものです。
世界観は、生命意識のタテと社会意識のヨコが交錯するところに、個人の位置があります。 タテとヨコの世界と個人とを”媒介”するものが、”ことば”です。 このことばでは表現できない世界があるために、写真を積極的に加工することによって、 自分らしい世界を創っていきます。 すなわち、私の芸術写真は、写真を素材にして、自分の生命意識や、社会意識を投入して作品を創っていきます。 独善にならないように、イメージの独り歩きをしないように心がけながら、 程よいところを目指して作品を完成していきます。

実際に作品を創るときは自分の感性で構成して創っています。
気品のある作品や節度のある作品を目指しています。 ”写すに価する写真”が撮りたいものです。
写真の生命は、
報道だけでなく、おもしろさ、感動、考えさせられること、生きるエネルギーを与えてくれる、あるいは予言などがあります。
鑑賞者が作品をどのように感じるかが最も大切です。鑑賞者が一瞬立ち止まって味わう作品を創りたいものです。
そうした自覚を促す機縁ともなればと願っています。

これから、皆様とともに、切磋琢磨して、未来につながる先端作品を創っていきたいと考えています。
どうぞ よろしくお願い致します。